3Rとは?リデュース・リユース・リサイクルの意味を簡単に解説

3Rとは、資源を有効活用し、環境への負荷を軽減するための重要な概念です。リデュース(Reduce)、リユース(Reuse)、リサイクル(Recycle)の3つのRが、持続可能な社会構築の基盤とされています。

この3Rは、個人の生活にとどまらず、企業活動や国の政策として広がる取り組みです。
この記事では、3Rの意味や日本での取り組みについて解説します。

3R(スリーアール)とは何か?それぞれの意味を簡単に解説

「3R(スリーアール)とは、リデュース(Reduce)、リユース(Reuse)、リサイクル(Recycle)の3つのR(アール)の総称です。」

出典)環境省「3Rキャンペーンを実施しています

この3つのRを実現することで、持続可能な社会の実現に貢献できます。

リデュース

リデュース(Reduce)は、ものを大切に使い、ゴミの削減を目指します。
たとえば、必要なものだけを購入する、マイバッグを持参するといった行動は、リデュースにあたります。

リユース

リユース(Reuse)は、使えるものを繰り返し使用することで、ゴミを減らします。
詰め替え製品を選ぶ、不要になったものを譲り合ったりすることが挙げられます。

リサイクル

リサイクル(Recycle)は、ゴミを資源として再利用することです。
ゴミの正しい分別を行い、再生品を利用することで、資源の循環を促進します。

3Rが求められるようになった背景

ゴミの引き起こす環境問題が深刻化する中、3Rの需要が高まってきました。持続可能な未来を実現するためには、企業と消費者が協力して取り組む必要があるからです。

とくに日本では、これまで大量生産・大量消費・大量廃棄が見過ごされてきたため、循環型社会への移行が早急に求められます。

地球の天然資源が枯渇している

急速な消費に伴い、地球の限りある天然資源が枯渇の危機に瀕しています。資源の有効活用を促進し、持続可能な社会を築くためには、3Rが不可欠です。

地球温暖化が進んでいる

ゴミ焼却時に排出される二酸化炭素や資源を採取する際のエネルギー消費は、地球の温暖化に大きな影響を与えています。この問題を解決するために、3Rを通じたゴミの削減と資源の再利用が求められているのです。

ゴミの最終処分場の状況がひっ迫している

ゴミを処理する場所が不足していることも、3Rが求められる背景の一つです。早急にゴミや廃棄物の減量を行わない限り、処分場の不足は今後も続くことが予想されます。

SDGsの注目度が高まっている

SDGsの中で、12番目にある「責任ある消費と生産」は、3Rの活動と深く関連しています。責任ある消費を実践するためにも、各個人がゴミを減らして資源を有効活用することが求められます。

3Rの優先順位

3Rを効率的に実践するためには、以下の優先順位を意識する必要があります。

  1. リデュース
  2. リユース
  3. リサイクル

リデュースは、ゴミそのものを出さないようにする取り組みです。一人ひとりが購入するものを吟味し、耐久性の高い商品を選ぶことがゴミを減らすことにつながります。

次はリユースです。一度使用したものを捨てずに再利用して、ゴミを減らす方法です。個人だけでなく、企業や社会でも実践できます。

最後はリサイクルです。資源を再生して利用するリサイクルは、一度出てしまったゴミを活用するのには優れた方法です。しかし、リサイクルを行う際にエネルギーを消費してしまうため、リデュースやリユースよりも優先順位が低くなっています。

3Rの具体的な取り組み例

3Rのそれぞれの取り組みについて、具体例を紹介します。

リデュースの具体例

リデュースの具体例は以下のとおりです。

  • マイバッグの持参
  • 過剰包装を避ける
  • 必要以上にものを購入しない
  • 長寿命の製品を選ぶ

買い物の際にマイバッグを持参するのは、リデュースの代表例です。また、とくにギフトなど贈り物に対する過剰なラッピングを避けることも、リデュースの一例です。

リユースの具体例

リユースの具体例は以下のとおりです。

  • 古着や中古品の活用
  • 瓶や容器の再利用

リユースは、使用済みの製品を再利用することです。毎回新品を購入するのではなく、中古品を活用するのがその代表例と言えます。

リサイクルの具体例

リサイクルを行うには、再生して利用するための資源の提供が求められます。自治体によるゴミの分別ルールをしっかり守ることで、ペットボトルや金属、紙類などのリサイクルが可能となります。
企業においても、リサイクル可能なものはできるだけ廃棄せず、適切にリサイクルする仕組み作りが重要です。

3Rについての日本での取り組み

日本における3Rの取り組みは、持続可能な社会を目指す重要な施策として広く展開されています。

日本政府は、循環型社会形成推進基本法を制定し、3Rを推進しています。

出典)環境省「循環型社会形成推進基本法

新たな「R(リニューアブル)」も注目されている

従来の3Rに加え、新たな「R」として注目されているのが「リニューアブル(Renweable)」です。

リニューアブルは、再生可能な資源の利用による持続可能な社会の実現を意味します。

太陽光や風力などの再生可能エネルギーの利用拡大や、バイオプラスチックなど環境負荷が少ない素材の開発・利用が進められています。

第4の「R」となるリニューアブルにおける取り組みは、資源の枯渇問題や環境への負担軽減という面で新たなステップとなるでしょう。

まとめ

3Rは、環境問題への対応策として不可欠な考え方です。

リデュースは、ゴミを減らすために消費行動の見直しを促し、リユースは、使用済みの製品を再利用してゴミを減らします。リサイクルは、ゴミを資源として再利用し、循環型の社会実現を目指しているのです。

日本では、3R推進のための法律整備、地域ごとの分別収集などの取り組みが進められており、今後も個人レベルで積極的に実践することが求められます。

持続可能な社会の実現に向け、新たなRとなる「リニューアブル」にも注目していきましょう。

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