【第15回マモリクラブ人事会レポート】人事・採用の「他社はどうしてる?」が気軽に聞ける交流会|4/23(木)東京開催分

2026年4月23日(木)、東京にて【第15回マモリクラブ人事会】を開催しました。
今回のテーマは、「人材育成、従業員教育」。

東京開催としては過去最多の17名が集まり、会場は熱気に包まれました。

人材育成や組織課題に向き合う実務担当者同士が集まり、各社の取り組みや悩みをもとに意見交換が行われました。

本レポートでは、その内容をダイジェストでお届けします。

■マモリクラブ人事会とは

「マモリクラブ人事会」は、人事・採用・労務の実務者同士が、他社の取り組みや最新情報を気軽に共有できる交流の場です。

参加者がネットでは得られないリアルな現場の知見を持ち帰り、会社の守備力強化につなげることを目的としています。

【第1部】自己紹介

ITエンジニアリングやシステム開発をはじめ、製造業、物流、建設コンサルティング、会計アドバイザリー、スポーツ・教育事業、ホテル運営、人材サービスなど、今回も多種多様なバックグラウンドを持つ皆様にご参加いただきました。 

自己紹介の段階から、各社が抱える具体的な課題や関心が次々と共有されました。

「社内で自分の業務を経験している人がいないため相談できない」
「人材の定着や帰属意識をどう高めればよいか」
「評価制度や教育制度の設計に悩んでいる」
「自社に教育の仕組みがなく、他社事例を参考にしたい」
「人事同士で情報交換できる場を求めている」

といった声が挙がり、現場で課題に向き合う担当者ならではのリアルな悩みが共有される場となりました。

【第2部】事例共有|株式会社J・MADE様

株式会社J・MADE様より、教育・研修に関する考え方と実体験をもとにした事例共有が行われました。

同社では現在、教育制度の整備はまさにこれからという段階ながら、実体験に基づいた人材育成の在り方をお話しいただきました。

各階層における「会社の期待」「本人のやりたいこと」を比較すると、そこには少なからずズレが生じています。会社側が望むキャリアパスを提示しても、本人の意向と100%合致させることは難しく、こうした「理想と現実のすれ違い」が現場で実際に起きている点が強調されました。

また、研修については階層別に設計する重要性が語られ、経験に基づく具体例として、新人層には興味を引き出すことを目的とした研修(身だしなみ研修や自衛隊研修など)、中堅層には議論や発表を中心としたリーダーシップ研修や体験型研修、管理職層にはコンプライアンスやハラスメントなどの知識教育が有効であると紹介されました。

さらに、「各企業や職種によって求められる教育は異なる一方で、年代や経験によって興味関心の傾向は共通する部分も多い」という視点も提示されました。
そのうえで、受動的で形式的な研修ではなく、「いかに興味を持たせ、現場に持ち帰れる学びにするか」が重要であると強調されました。

本事例を通じて、教育制度の有無に関わらず、社員の段階や志向に応じた柔軟な設計と、“参加したくなる学び”の重要性が示されました。

【第3部】事例共有|株式会社スリーエーコンサルティング

株式会社スリーエーコンサルティングより、自社における人材育成の取り組みについて事例共有が行われました。

同社では、教育を「スキル」と「ビジョン(価値観)」の両軸で捉え、バランスよく育成することを重視しています。
スキルのみでは組織の方向性とズレが生じ、ビジョンのみでは成果につながらないという考えのもと、両輪での教育体制を構築しています。

具体的には、入社時のビジネスマナーや専門知識の習得に加え、役職に応じたマネジメント研修やスキル教育を段階的に実施。
また、会社の価値観や仕組み(給与体系など)を理解するためのビジョン教育も取り入れることで、組織への納得感や一体感を持てるように工夫されています。 

特に、営業成績の高い社員が十分な教育を受けないまま管理職に就くことで、マネジメントに課題が生じるケースに着目し、体系的なマネジメント研修を導入している点も特徴的です。

さらに、教育制度の運用面にも力を入れており、スキルを細分化した「スキル表」を用いて習熟度を可視化。
システム上で進捗管理や承認フローを組み込み、評価や手当と連動させることで、教育と実務を一体化しています。

加えて、制度の形骸化を防ぐため、エビデンスの記録を徹底するなど、運用面での工夫もなされており、継続的に機能する教育体制が構築されています。

本事例を通じて、人材育成においては制度設計だけでなく、実際の運用や仕組みづくりが重要であることを実感しました。

【第4部】交流タイム|実務に落とし込むヒント交換

事例共有後の交流タイムでは、各社の取り組みに対する具体的な質問や、自社への落とし込みを前提としたディスカッションが活発に行われました。

特に、教育制度やスキル管理のあり方について関心が高く、
「スキルをどのように可視化すればよいのか」
「評価や育成とどう連動させるべきか」
といった実務的なテーマで多くの意見が交わされました。

一方で、
「人事担当として現場の専門スキルまでは把握しきれない」
「個人プレーになりやすい職種では、評価や管理が難しい」
といったリアルな課題も共有され、各社の状況に応じた運用方法について議論が深まりました。

単なる情報共有にとどまらず、
「自社でどう活かすか」
という視点での具体的な意見交換が行われたことで、各社にとって実践的なヒントを得られる時間となりました。

■参加者の声(一部抜粋)

  • とても盛り上がったので時間が足りず、もっと話したかった
  • 参加者がどんどん増えて、新しい参加者とも交流ができた
  • 人事の方々の工夫や視点を知ることができ、大変勉強になりました
  • 他社事例を気軽に聞ける環境は大変ありがたいと感じました

■まとめ

今回の人事会では、「人材育成・従業員教育」をテーマに、各社のリアルな課題と実践事例が共有されました。

多くの企業に共通していたのは、
・人材の定着や帰属意識の向上
・評価制度や教育制度の設計
・人事同士の情報交換の不足
といった悩みです。

一方で、事例発表やディスカッションを通じて、
「スキルとビジョンを両輪で育成する仕組み」や
「スキルの可視化・運用による教育の定着」など、
具体的な取り組みのヒントも多く得られました。

また、交流タイムでは自社への落とし込みを前提とした実践的な意見交換が行われ、単なる情報収集にとどまらない、有意義な時間となりました。

人材育成に“正解”はないからこそ、こうした場での他社事例やリアルな声が、自社の次の一手を考えるきっかけになります。

ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。

■今後の開催について

マモリクラブ人事会は、今後も毎月開催予定です。

ネットでは得られない、現場のリアルな声を共有し合い、
中小企業の「守備力」を高める場として、引き続き企画してまいります。

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