コンプライアンス教育推進事例 ACワークス株式会社様
企業名:ACワークス株式会社
業種:デザインプラットフォーム事業 規模:16名 所在地:大阪府
コーポレートサイトURL:https://acworks.co.jp/
事業内容を教えてください
Web上で使える非デザイナー向けデザインツール「デザインAC」の提供及び日本最大級の素材サイトである「イラストAC」「写真AC」「動画AC」の運営を行っています。
今年2025年2月末には、全サービスの総会員数が1,400万人を突破しました。
また、2019年ごろよりAI分野にも注力しており、写真を使った画像生成AIサービスの「AC写真AIラボ」や自動でプレゼン資料をデザインしてくれる「プレゼン資料AI」も提供しています。
弊社の特長は大きく3つあります。1つめは圧倒的な数の会員登録をいただいている「国内最大級のプラットフォームである」こと、2つめは「弊社サービスで公開しているコンテンツは全て弊社が著作権を保有している」こと、最後に、「提供しているサービスはすべて自社で開発・運営を行っている」ことです。提供する素材の著作権を自社で保有しているため、お客様には安心してご利用いただけるクリーンなコンテンツを提供できています。
社内のコンプライアンス意識の高さはどの程度ですか?
1,400万人という膨大な個人情報を取り扱っているので、コンプライアンスの中でも個人情報の保護を特に重視しています。個人情報ページへのアクセス時には、閲覧理由を明確にし、離席時にはPCを必ずロックするなど、厳重な対策を徹底しています。
また、著作権や権利関係も非常に重要視しています。素材を公開する前には、他サイトでの重複や無断利用がないかを確認しています。素材の著作権は弊社に譲渡してもらうことをルールにしているため、万が一、無断利用が発覚すれば、大きな問題になりかねません。さらに、写真に人物や建物が写りこんでいる写真素材については、ご本人や所有者の方の許諾を得てから使用するなど、権利関係もしっかりクリアにしています。
コンプライアンス教育、研修を社内で実施していますか?内容や実施方法を教えてください。
弊社では、全従業員を対象とした研修を定期的に実施しています。
昨年からは動画学習を取り入れ、主に情報セキュリティと各種ハラスメント(マタニティハラスメント、パワーハラスメントなど)に関する教育を強化しました。年間で5〜6本の動画を各自のペースで視聴してもらう形式で、個人情報やセキュリティの意識向上を図っています。今後はこの動画学習に加えて、外部セミナーへの参加など、全従業員が教育を受けられる機会を増やしていければと考えています。
上記とは別に、外部の弁護士に弊社独自のカリキュラムを作成いただき、約3時間の専門研修も実施しました。この研修では、特に特定商取引法(特定商取引に関する法律)と景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)に重点を置いています。ウェブサイトを運営する上で、意図せず誤解を招く表現をしてしまうリスクや、万が一そのような表現をしてしまった場合に会社にどのような影響があるのかといった具体的な内容を学び、法令遵守意識をさらに高めています。
特に力を入れているテーマや、社員に強く意識してほしい点は何ですか?
(例:ハラスメント、情報セキュリティ、インサイダー取引、贈収賄、利益相反、競争法など)
法令遵守と情報セキュリティですね。
法令違反は、一度の過ちで会社の存続に関わる重大な事態に繋がりかねません。そのため、従業員一人ひとりが法令を遵守することを徹底するよう、強く意識を促しています。
また、近年、サイバー攻撃が多発しており、もし個人情報が流出してしまえば、お客様にご迷惑をおかけするだけでなく、会社の信頼を失うことになります。そのため、情報セキュリティ対策を強化し、従業員全員が高い意識を持って取り組むよう指導しています。
教育プログラムは、社員の役職や部門によって内容を分けていますか?
その理由と具体的な内容について教えてください。
ハラスメントに関する教育だけは役職別に内容を分けています。
役職者向けには、「ハラスメントが起きない組織づくり」に重点を置いています。ハラスメントを未然に防ぐためのリーダーシップや、部下との適切なコミュニケーション方法など、管理職としての役割に特化した内容です。前回は、リーダー以上の役職者向けに「叱り方」の教育も実施し、建設的な指導方法について学びました。
一般従業員向けには、「ハラスメントを見て見ぬふりをすることもハラスメントになり得る」という点を強調しています。ハラスメントの定義や、ハラスメントを目撃した場合の適切な対応、相談窓口の利用方法など、当事者意識を高めるための内容となっています。
コンプライアンス教育の効果は感じますか?
コンプライアンス教育の効果は非常に大きいと感じています。従業員からのコンプライアンス遵守に関する質問が格段に増えました。「サイト上の表現はこれで問題ないでしょうか?」といった具体的な確認が多くなり、全員が高い意識を持って業務に取り組んでくれていると実感しています。
コンプライアンス教育を担当する上で、難しいと感じる点は何ですか?
外国籍の従業員への教育です。国によって文化が異なるため、日本の法律に対する意識を持ってもらうことが課題です。
また、動画やセミナーは日本語での説明が主であるため、日本の法律の専門的な言い回しを理解してもらうのに苦労しています。彼らは翻訳ソフトを使いながら、懸命に理解しようと努力してくれています。
社員がコンプライアンスについて気軽に相談できる窓口や仕組みはありますか?
その利用状況や課題について教えてください。
従業員がコンプライアンスについて気軽に相談できる窓口として、社内を通さずに外部の弁護士に直接相談できる窓口を設けています。これにより、言いにくい内容でも安心して相談できる仕組みになっています。
現状、この窓口の利用は多くなく、あくまで「最後の砦」として設置されています。一方で、社内の風通しが良いため、普段から気軽にさまざまな人に相談できる環境が整っていることも、この窓口の利用が少ない一因だと考えています。
コンプライアンス教育について、これからの課題はありますか?
今後のコンプライアンス教育の課題は、世の中の変化を常にキャッチアップし続けることだと考えています。時代によって求められる教育内容は変わるため、その変化を的確に捉え、タイムリーに従業員に伝えていくことが重要です。
そのため、3ヶ月に一度開催されるリスクコンプライアンス委員会で、常に法改正などを議題に挙げ、最新情報を把握しています。関連する内容があれば、該当部門の責任者に速やかに共有するようにしています。
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マモリノジダイ編集部より ACワークス株式会社様では、1,400万人もの膨大な個人情報を取り扱っていることから、個人情報や著作権に関するコンプライアンス意識が非常に高く、徹底されています。社内では情報セキュリティやハラスメントに関する動画教育も実施されており、会社を「守る」ための多岐にわたる活動をされています。ぜひACワークス株式会社様の取り組みを参考にしてみてください。 |
■ACワークス株式会社様グループサイト
・デザインAC:https://www.design-ac.net/
• イラストAC:https://www.ac-illust.com/
• 写真AC:https://www.photo-ac.com/
• 動画AC:https://video-ac.com/
• シルエットAC:https://www.silhouette-ac.com/
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