【第17回マモリクラブ人事会レポート】人事・採用の「他社はどうしてる?」が気軽に聞ける交流会|5/26(火)大阪開催分
2026年5月26日(火)、大阪にて【第17回マモリクラブ人事会】を開催しました。
今回のテーマは、「採用、欲しい人物像」。
会場には12名の実務担当者が集まり、熱気に包まれた場となりました。
激化する採用市場において「自社が本当に求める人材」をどう定義し、いかに見極めて惹きつけるか。日々そんなリアルな課題に向き合う実務担当者同士が集まり、各社の具体的な取り組みや本音の悩みをもとに活発な意見交換が行われました。
本レポートでは、その内容をダイジェストでお届けします。
■マモリクラブ人事会とは
「マモリクラブ人事会」は、人事・採用・労務の実務者同士が、他社の取り組みや最新情報を気軽に共有できる交流の場です。

参加者がネットでは得られない現場の知見を持ち帰り、会社の守備力強化につなげることを目的としています。
【第1部】自己紹介
EVインフラ事業、IT・SaaS、各種コンサルティング、不動産、情報処理サービス、医療・薬局運営、ホテル展開など、今回も多種多様なバックグラウンドを持つ12名の皆様にご参加いただきました。

自己紹介では、各社の現状や課題感、今回の参加目的が具体的に語られました。
「1人人事で採用から制度まで担っているが、経営層が求める人物像と現場が求める人物像のギャップをどう埋めるべきか」
「予算が限られる中、ホームページやSNS、ブログを活用した地道な採用手法をどう軌道に乗せるか」
「採用活動が完全に自分のマンパワーに依存しており、自分が動くのをやめてしまったらゼロになるという恐怖心がある」
「就活生の『早期化』の動きに全然ついていけておらず、他社がどう動いているか事例を知りたい」
「離職率が高い業界の中で、若手や外国籍、障害を持つ方など、多様な人材とどう向き合い、定着させるべきか」
などの声が挙がり、採用の仕組み化や手法の開拓、多様な人材のマネジメントなど、実務に直結する具体的な悩みが共有される場となりました。
【第2部】事例共有|テンフィールズファクトリー株式会社様
テンフィールズファクトリー株式会社様より、AI時代を見据えた新卒採用の戦略と、候補者を強く引きつけるアトラクションのノウハウが共有されました。
同社では、これからの時代に人間のすべき役割が変わることを見据え、面接だけで終わらせない様々な工夫をされています。

まず特徴的だったのは、効率重視の全体説明会をあえて廃止し、最初の接点から個別でじっくり向き合うカジュアル面談(1on1)を徹底されている点です。最初の段階で丁寧な魅力付けと理念共感を行うことで、内定辞退率を劇的に下げることに成功しています。
選考の軸として定義されている求める人物像は、感想力、素直さ、行動力、そしてこれらを包括する主体性です。
AIが浸透する時代だからこそ、自ら仕事を見つけ、AIや周囲の人間をマネジメントできる人材が必要とされています。
また、メインのEV充電器インフラ事業だけでなく、一見採用とは無関係に思えるヤギレンタル事業など、多角的な事業展開そのものが自由に挑戦できる環境の象徴となり、学生を引きつける強いフックになっています。
かつては初任給の高さという条件面だけで集まる層とのミスマッチに失敗した経験から、現在は起業や成長を本気で目指すマインド重視の採用へ転換。結果として、内定者インターンが上場準備の経理業務などのコアメンバーとして活躍する大きな成果を生み出している実態が示されました。
【第3部】事例共有|株式会社スリーエーコンサルティング
第3部では、当社スリーエーコンサルティングより、採用基準の明確化と標準化をテーマに、資料の文字面だけでは見えない生きた社内運用の裏側を共有させていただきました。

当社の採用ペルソナは「考え方」「熱意」「能力」の3つの観点で構成しています。
その中でも、能力は入社後の教育で伸ばすことができる一方、考え方やスタンスを変えることは難しいという前提のもと、あえて能力の優先順位を下げ、人柄の合致を重視しています。
このペルソナは想像ではなく、実際に成果を出している活躍社員の趣味や過去の成功・挫折体験のヒアリングと、現場の部門長や従業員への直接のヒアリングという2つのデータから構築しています。詳細な設計の一方で、社内外への浸透を狙い、求める人物像をあえて「やりきる いいヤツ」という一言のキャッチコピーに凝縮して共通言語化しています。
さらに、選考プロセス(3次面接)においては面接内容をスコアリングする仕組みを導入しています。
どの要素に紐づく質問かを明記したシートを元に、候補者の回答に応じて1点、2点、3点の配点を機械的に付与。
合計スコアに基づき、合否を合格、不合格だけでなく、要検討を加えた3段階に明確に振り分けることで、面接官の主観に左右されない標準化された選考体制を実現しています。
現場で起こりがちな「ペルソナを作っただけで満足してしまい、活用されない」という形骸化の課題に対しては、チャットツールやプロフィールの概要欄、社内ミーティングなど、あらゆるタッチポイントに「やりきる いいヤツ」というワードを意図的に露出させ、組織に浸透させる工夫をしている事例などが紹介されました。
【第4部】交流タイム|実務に落とし込むヒント交換
交流タイムでは、事例共有で得た内容をもとに、自社にどう落とし込むかという視点でのディスカッションが活発に行われました。
特に中途採用や1人人事特有の課題を前提にした具体的な意見交換の場となりました。経営層と現場の方針の揃え方や、属人化からの脱却といったテーマのほか、今回は多様な人材(ダイバーシティ)のマネジメントにも議論が広がりました。

若手社員だけでなく、外国籍のスタッフや障害を持つ方など、多様な人材とどう向き合うか、ハラスメント対策や労務問題を含めた入社後の定着への問題意識が共有されました。
また、自社の基準が曖昧なまま採用を進めてしまう、評価制度がうまく機能していないためミスマッチが起きるといった実情も挙がり、業務委託から正社員へ切り替える適切なタイミングなど、制度設計と連動した全体設計の重要性が改めて認識されました。
単に人を採用する属人化した活動にとどまらず、いかに再現性のある仕組みを作り、定着・活躍する状態をつくるかについて、業種を超えた深い共通認識が生まれていました。
■参加者の声(一部抜粋)
- 1on1から始める選考フローや、ペルソナを一言に凝縮するアイデアが非常に具体的で参考になりました。
- 他社の人事の方、特に同じ1人人事ならではの工夫や課題点を聞けたので、とても刺激になり勉強になりました。
- 面接をスコア化して標準化するシートなど、明日からの実務にすぐ取り入れられるヒントがたくさんありました。
■まとめ
今回の人事会では、「採用、欲しい人物像」をテーマに、採用から評価・定着にいたる人事領域の仕組み化について深い議論が行われました。
参加者の多くが、
- 求める人物像をどのように言語化し、共通言語にするか
- 面接官ごとのブレを抑え、いかに選考を標準化(仕組み化)するか
- 採用の属人化から脱却し、入社後のミスマッチや早期離職をどう防ぐか
といった実務に直結する悩みを抱えており、事例共有を通じて、各社の具体的な選考シートの運用やマインド重視のペルソナ設計などを自社に照らし合わせながら理解を深めていました。
人事の課題は自社内だけで悩んでいても、属人化の沼から抜け出せないことが多くあります。外の視点や他社の成功・失敗事例を取り入れることで、初めて自社の仕組みの盲点が見えてくるものです。
今回生まれた「まずはここから取り入れてみよう」という実践的なヒントが、各社の取り組みを一歩前に進めるきっかけとなっていれば幸いです。
今後も、現場のリアルな課題に寄り添いながら、実務に活かせる情報交換の場を提供してまいります。

ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。
■今後の開催について
マモリクラブ人事会は、今後も毎月開催予定です。
ネットでは得られない、現場の声を共有し合い、
中小企業の「守備力」を高める場として、引き続き企画してまいります。

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